食べ物ばくばく

冬が旬の魚で脂がのっておいしいのはブリです。
はまち、ワラサと名前が変わる出世魚で縁起がいいとされて、富山湾から関西にかけてお正月には欠かせない魚であり、富山ではお歳暮なんかにも使うようです。
やっぱり出世魚だからというのもあって、気合の入った相手へのお歳暮に使うんでしょうね。

冬のブリは寒ブリと呼ばれて鍋や照り焼き、煮付けにぶり大根などにしたら絶品です。
そのブリが今年は大豊漁だというニュースが流れてましたが、もう一つブリの話題として流れていたニュースがありました。

有名な富山の氷見市で獲れる氷見ブリの産地偽装疑惑です。
氷見の寒ぶりは有名で、富山湾を代表する高級魚のブランドぶりです。
氷見漁港では氷見沖と七尾沖の定置網で獲れたブリで、氷見漁港で競り落とされたブリだけを「氷見ブリ」と認めています。

この氷見沖と七尾沖で獲れた寒ブリは北のほうでたっぷりと栄養を蓄えてきたブリが12月から1月ごろにここを南下してくるもので、脂が乗って最高のブリになります。
ブリの中でも他の産地のものよりも高値で最高級の寒ブリになります。

ところが去年の12月に東京都の水産物卸売業者協会が氷見漁業協同組合に要望書を提出します。
東京の築地市場に入荷した氷見ブリがどうも産地を偽っているんじゃないかと言う疑いがあり、氷見漁協に調査を求めると言う要望書です。
12月の13～15日にかけて入荷して仕入れた氷見の寒ブリが脂が乗っていない・赤身が多い・痩せている・などのどうも今までの氷見ブリと違うという事です。

その時は疑われた業者に対して聞き取り調査をしたのみで、問題の卸売り業者は何の話か分からないと答えていたそうですが、25日に富山県が調査結果を発表し、業者が偽装を認めたこと、県内で初めて日本農林規格（JAS）法違反で指示・公表に踏み切りました。

この指示を受けて問題の水産卸会社「浅吉」葉全ての食品の表示を点検し、社内チェック体制を強化するなど対策を講じて2月25日までに書面で提出を義務付けられました。

浅吉は福井県産のブリを仕入れ、それを氷見さんとして東京など1都7県の水産卸業者15社に販売していたそうです。
築地市場では2社に824本のブリを氷見産の寒ブリとして販売しその内の少なくとも445本は福井県産だったとか。

以前のうなぎの偽装もそうですが、ちょっと儲けようと思ったのが大きな代償を払うことになっちゃいましたね。
この業者だけでなく、氷見の業者全体が疑われるようになって信用を落としてしまいました。